プログラム

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基調講演(一般公開) 9月24日(土) 13:20-14:20

アイデンティティ論からみたプロフェッションの生成と深化 ―「人」と「専門性」をどう育てるか―

講演概要

アイデンティティの概念と理論は, 20世紀半ば, 精神分析家Erikson が提唱して以来, 人間の生涯発達・心理社会的課題・危機を示す理論的基盤として広く受け入れられてきた。今日, 少子高齢社会の到来により, 他者を育み支えるという「ケア」の重要性はますます増大している。しかしながら, 高度情報化社会の急速な進展に伴い, その利便性は認識されながらも,「自己感覚」の脆弱化, 自己や他者に向き合う力やコミュニケーション力の低下, 縦の人間関係の喪失等, 心の発達における負の影響も数多く指摘されている。これらは, ヒューマン・ケアの専門職にとって求められる基本的な力でもある。このような今日の社会の中で, 専門家アイデンティティの獲得と, 次世代の専門家育成はどのように行われるのか。またその要諦は何なのか。本講演では, 演者のプロフェッションの世代継承性に関する研究をもとに,「人」と「専門性」を育てる土台について考えてみたい。


(ポスター:PDF

演者:岡本 祐子 氏(広島大学大学院教育学研究科 心理学講座 教授
教育学研究科附属心理臨床教育研究センター長)
座長:鈴木 玲子(埼玉県立大学保健医療福祉学部 看護学科 教授)
木村 登紀子(いちかわ野の花心理臨床研究所所長)

共同シンポジウム 9月24日(土) 15:40-17:40

「多職種連携の醍醐味と地域包括ケアへの展望」

演者:伊藤 善典 氏(埼玉県立大学保健医療福祉学部 社会福祉子ども学科 教授)
鶴岡 優子 氏(つるかめ診療所・医師)
前園 徹 氏(上尾中央医科グループ AMG地域健康推進研究所所長、理学療法士)
池上 昌子 氏(福祉のニッカ、介護相談室管理者、介護支援専門員、看護師)
中村 恵子 氏(東北福祉大学総合福祉学部 福祉心理学科 准教授)
座長:萱場 一則(埼玉県立大学 副学長)
清水 裕子(香川大学医学部 看護学科 教授)

一般講演(口頭発表) 9月24日(土) 11:00-12:00

一般講演(ポスター発表) 9月24日(土) 14:30-15:30

総会  9月24日(土) 12:10-13:10

共同懇親会 9月24日(土) 18:00-20:00

本年は、埼玉県立大学保健医療福祉科学学会第7回学術集会との共同懇親会となります。
  なお、懇親会では、優秀発表賞の授与式も開催します。

研修会(一般公開)9月25日(日) 10:00-12:00

ヒューマンケアにおける実証研究を支える調査法A to Z

研修会概要

近年,多様な研究領域で質問紙調査法による量的な研究方法が用いられている。特に,心理学的な構成概念を測定する尺度を用いた研究は,心理学領域のみならず他領域でもよく見られるようになってきている。本研修会では第1に,多変量解析のおおまかなイメージを説明する。質問紙を用いた統計手法を把握するには,分散と関連のイメージを掴むことが重要である。第2に,心理尺度構成の一連の流れと,注意すべき点について説明する。特に近年では,妥当性を検討するプロセスが重視される傾向にある。しかし,尺度の妥当性を理解することは容易ではない。そこで,具体例を挙げつつ,妥当性検証のプロセスを概説したい。そして第3に,研究を行う上で非常に重要な因果関係の考え方や,構造方程式モデリングなどの検証方法,パス図などの表現方法について説明する。一連の説明を通じて,質問紙法を用いた実証研究のレベルアップへとつなげたい。


(ポスター:PDF

講師:小塩 真司 氏(早稲田大学 文学学術院 教授)
司会:小玉 正博(埼玉学園大学人間学部 学部長)